令和5年度米原穣パストガバナー賞授与式|とっとり賀露かにっこ館様が受賞
2024/08/20
令和6年(2024年)8月8日は米原穣パストガバナー賞の授与式でした。
米原穣パストガバナー賞とは、鳥取ロータリークラブの設立や地域社会の発展にご尽力なされた故米原穣氏の、遺徳と功績を記念し設けられた賞です。
今回受賞なさったのは、『とっとり賀露かにっこ館』様。代表にかにっこ館館長 尾崎 雅雄 氏をお迎えして授与式を行いました。
式冒頭には、米原穣パストガバナー記念事業委員会より、
「2003年8月10日の開館より鳥取県を代表する水産資源である『かに』を中心とした海の生き物を展示し、その生態系を紹介して海の生き物や水産業の魅力を鳥取県の内外に発信していること。
鳥取県の観光の発展および水産業の振興に大きく寄与し、子供たちを海の生き物や、延いては水産業への興味へといざなう重要な施設およびその運営であると考え推薦するものである。」
と、受賞理由が述べられました。
船本会長から賞状授与と副賞が送られた後、尾崎様よりご挨拶を頂きました。
「かにっこ館の設置は水産振興を目的とし、体験学習の場として観光振興を図ることが目的となっています。通常、公立の水族館であれば教育目的が第一となるケースが多いですが、これが、かにっこ館の大きな特色の一つです。」
「入館者の推移として通常の公共施設ですと、右肩下がりになるパターンが多いかと思いますが、かにっこ館はどちらかというと、右肩上がりになっています。ただし、コロナ禍において入館者が減少し、コロナが終わってもまだまだ回復の途上です。
特に昨年は、近隣の競合施設であるこどもの国が開園50周年を迎え、多くの遊具が導入され、家族連れを中心にこどもの国に流れる傾向が見られました。しかし、今年度に入ってからは前年度比120%の水準で推移しており、平成27年から平成30年頃の水準に近づきつつあります。」
かにっこ館の活動の取り組みについてもお話しされました。
「今年の2月と3月にクラウドファンディングに挑戦しました。多くのファンの方から温かいご支援をいただき、新しい体験用水槽を購入することができました。今では毎日、家族連れを中心に多くの方にタッチング体験を楽しんでいただいております。」
「環境啓発に関わる展示も多く行っています。近年問題となっている磯焼けに関して、紫ウニの展示も行っています。紫ウニの展示は、鳥取ブルーカーボンプロジェクトとの連携事業として行っています。」
館外での活動については「ヒラメの放流」や「ビーチクリーン」、「出前かにっこ館」などについてお話しいただきました。
「3年前から賀露町内にある2つの保育園の年長児たちとヒラメの放流を行っています。多くの園児は賀露町に住んでいるので、海には慣れているだろうと思っていたのですが、怖がる園児が本当に多いことに驚きました。波はさざ波程度なのですが、半分ぐらいの園児は海に近づこうとしません。そのため、自然に触れ合う機会を作っていく必要があると感じており、毎年実施しています。」
最後に、広報の取り組みについてお話をいただきました。
「かにっこ館のSNSが最近話題になっており、全国ニュースなどでも取り上げられています。
そのほか6月から7月、今月にかけて公立鳥取環境大学様とプロジェクト研究を行ったり、グリーンベンチャーなどでも一緒に活動したりといったこともありました。
ホームページやSNSでも情報を発信しておりますので、そちらもご覧いただければ幸いです。」とご挨拶されました。